平成29年予算委員会  総括質疑高橋議員 ( 3月 3日)

 

○高橋佳代子委員  皆様、おはようございます。公明党の高橋佳代子でございます。

今回の私どもの公明党予算委員といたしましては、公明党としては初めて予算委員長を務められます木下議員と辻議員、また根岸議員、そして私の4名で予算委員会に臨みたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

また、木下委員長、藤本副委員長におかれましては、9日間の長丁場でございますが、大変お世話になりますが、よろしくお願い申し上げます。

これまで高野区長は、その年度の歳入、経常的な歳出を賄うこと、いわゆる身の丈に合った財政運営こそが健全財政の基本であると繰り返し繰り返し述べてこられました。豊島区の歳入の環境も、平成25年度と比較すると大きく改善をしたということで掲載されております。この4年間連続で財政調整基金を取り崩さずに予算編成が行えるようになったということは、本当に将来世代に負の遺産を背負わせることなく、常に財政規律の適正化を図っていくという姿勢であると私どもは認識をさせていただいているところでございます。

本日は、総括質疑ということでございますので、平成29年度予算について大きく2つの視点から質問をさせていただきたいと思いますが、まずその前に、今回の予算について区としてはどのような評価をされているのか、まずはその点からお聞きをしたいと思います。

 

○井上財政課長  会派説明や予算内示会のほうで御説明したところでございますが、今回は5年ぶりのマイナス予算となってございます。その中身につきまして、今、委員おっしゃるとおり、新規拡充事業を227事業、80億9,000万円実施している積極的な予算になってございます。またその一方で、財政調整基金を取り崩さないで編成した堅実な予算となっております。総括いたしますと、将来を見据えながらも、地に足のついた予算になっているものと考えているところでございます。

 

○高橋佳代子委員  予算の概要といいますか、傾向性については、今、先ほど御質疑がございましたので、私からは、財政運営に大きく影響する2つの視点について質疑を行いたいというふうに思います。

まず、予算事業の休廃止についてお伺いをしたいというふうに思いますが、平成29年度の予算、先ほどおっしゃいましたように、80億9,000万円の新規拡充事業を実施する積極的な予算とされております。新規拡充については、もうこれまでで最大ということが区長から先ほどおっしゃいましたけれども、一方で、やはりどうしても過去に経験をしたあの財政危機の状況が思い起こされてまいります。特に私が平成15年の初当選で初めてバッジをつけてここの場に臨んだときに、本当に豊島区の財政状況の厳しさに驚いたというようなこともございまして、その当時のことが思い起こされるわけでございます。

確かに時代のニーズや区民の要望にこたえていくことは、当然行政の役割でありますし、今回の予算案のように、できるだけ幅広く区民の要望にこたえていただいたことには評価をするところではありますが、しかし一方で、将来を見据えて事業を見直していくことは、時には事業の廃止また縮小を決断することも行政の重要な役割であるというふうに認識をしております。

このような予算編成を続けていくことで、過去の財政危機にまた戻るようなことにはならないか若干懸念をする部分もございます。その点について、区のお考えをお伺いいたします。

 

○山野邊行政経営課長  委員御指摘のとおり、毎年新規拡充事業を積み上げていく、いわゆるビルドだけを行ってまいりますと、財政破綻をしていくのは目に見えてございます。このため、本区といたしましては、ビルドを行った事業の一定割合、これをスクラップするというようなルールを取り入れてございます。その中で、事業の廃止や削減のきっかけとして、行政評価を平成13年度から導入しているというところでございます。

また、御指摘の内容でございます見直しの考え方でございますが、行政経営というものは、将来を見据えまして、中長期な視点に立って行うべきものでございます。過去の苦い経験を繰り返さないためにも、役割が終わった事業、必要性が薄くなった事業を見直していくということは、我々自治体の本質的な役割だと認識しているところでございます。

 

○高橋佳代子委員  先日配付をされた行政経営白書を拝見させていただきました。平成13年度より豊島区では、先ほどおっしゃったように行政評価を導入されて、継続して行ってきたという記載がございました。こうした内部努力は理解するところでございますが、実際にどの程度この事業が廃止や縮小につながっているのか。この行政評価の手法を用いて効果がどの程度得られているのかがはっきり見えてこない、このように感じた次第であります。

そこでお伺いをいたしますが、来年度予算、平成29年度予算に向けて、どの程度行政評価を用いて財政効果が上がっているのか。もし効果を得られていないのであれば、何が問題となっているのか、その点についてお伺いをいたします。

 

○山野邊行政経営課長  まず、29年度予算に向けまして行政評価等で得られた財政効果でございますが、総点検と合わせる形で行政評価を活用してございまして、29年度の予算に向けましては、約2億2,000万円の財政効果を出しているというような状況でございます。

しかし一方で、28年度の行政評価の各所管課の判断を見ますと、政経部で最終的に判断しているところでございますが、439事業のうち改善見直しというものは62事業というふうになっているところですが、廃止は1事業、縮小は4事業ということで、非常に限定されているというような状況になってございます。

こうした本区の行政評価の課題といたしましては、1つは、成果指標の精査、施策に付随する事務事業の整理、予算編成とのリンクなどの制度の活用方法をきちっと整理しなければならないというのが1つでございます。それからもう1つが、今後の不確実性を増す社会の中で、行政評価を予算編成や新規拡充事業のツールとして、さらに有効に活用するということが課題になっているところでございます。こうした行政評価というものは、約半分ぐらいの自治体で導入されているところでございますが、やはりどの自治体も試行錯誤の状態であり、また、近年では廃止するような自治体も出てきているというような状況でございます。

こうした中、本区としましては、行政評価に合わせながら、今年度中に無駄なし検討委員会というものも立ち上げて、再度、改めて再開してまいりたいというふうな考えでございます。

 

○高橋佳代子委員  今、お話の中に、御答弁の中に出てまいりました成果指標、これについては、私、基本構想審議会の中でもこの成果指標の問題については取り上げて、発言をさせていただいてまいりました。そういう中で、豊島区の中では政策評価委員会、原田委員長を中心に、この成果指標は本当にさまざま検討されて、政策に対していろんな施策等がしっかりと回転をしていくような評価をして、また、スクラップ・アンド・ビルドとおっしゃいましたけども、それがしっかりと行われていくような行政システムをつくろうと必死になってやっていらっしゃるということについては、よく存じ上げているところでございます。

ただ、確かに行政評価制度は、これといった正解はないというような、非常に厳しいものであるということは承知をしているところでありますが、そうはいっても、限られた財源のもとに、将来にわたって持続可能な財政運営の構築のためには、常に事業を見直して、選択と集中による行政運営が重要であるというふうに考えます。

今後の行政運営を見据えて、これからの行政評価の展開をどのようにお考えなのか、また、それを予算に反映させていくプロセスというか、今後の行政経営システムについてのお考えをお伺いいたします。

 

○城山政策経営部長  今後の評価のあり方についての質問でございます。29年度から施策評価が入ります。事務事業評価と施策評価の2層制になるわけでございます。これによって説明責任はさらに充実するというふうに考えておりますが、今までは一本一本の木の評価が事務事業評価であるとすると、施策評価は木のまとまりの林を丸ごと評価していただくということになろうかというふうに考えてございます。林の全体を見ながら、木の一本一本の育ち方、あり方、いろいろ評価していただいて、その関係をより精査して、もっと実用的なものにしたいというふうに考えているところでございます。

評価を使って、それを実用的に選択と集中に結びつけるということにつきましては、評価導入以来の私どものずっと抱えてきたミッションでございます。行政経営課長も答弁しておりましたけれども、これをするには評価の情報のほかに、さらに選択と集中という新たな決断、意思決定が必要になってまいります。そこを評価情報とその決定との間の関係をより明確にしてつながるように、予算制度全般を見直していきたいというふうに考えているところでございます。

いずれにしましても、私どもの自治の推進に関する条例には評価が書いてございます。税金をお預かりしている以上、その使い方について詳細な情報をお出しするのはもとより当然のことでございますけれども、評価情報をより的確に構築いたしまして、使える行政経営システムにしたいというふうに考えてございますので、その設計につきまして予算の査定制度とも絡めまして、新年度から新たに展開をしてまいりたいと考えてございます。

 

○高橋佳代子委員  視点が多少異なりますけども、行政改革の1つの手法として、29年度予算では公民連携の推進が大きく打ち出されております。先日の区長の招集あいさつの中でもそれが述べられておりましたけれども、民間事業者をパートナーとして選定した新たな公民連携を展開していくとありますけれども、区は今後、具体的に民間事業者とどのような連携を図っていくのか、それによってどのような効果を上げようとされているのか、お伺いをさせていただきます。

 

○城山政策経営部長  公民連携につきましては、PPPというふうに今までも申し上げてきたところでございます。民間委託を初め、指定管理者もそうでございますし、いろんな手法をとってまいりましたけれども、これまでのPPPといいましょうか、公民連携につきましては、役所がそれまで担っていたものを民間に肩がわりしていただく、あるいは代行していただくというような、そういった構図が基本でございました。

しかし、今後、私ども新しいPPP、それをNPPPというふうに言っているわけでございますけれども、公共サービスのあり方について、民間提案を受けながら、民間と行政がむしろタイアップをして、ともにつくり上げていくというような関係を模索していきたいというふうに考えているわけでございます。

ハードの整備にかかわりませんで、さまざまな分野で企業とも連携をして、地域課題、あるいは公共サービスの見直しにつなげていきたいと考えてございます。イクボス宣言を初めとする企業の連携もそうでございますが、今後は包括的なパートナーシップ協定を大いに活用して、戦略的に施策を推進してまいりたいと考えてございます。

もう既にプレス等でも御案内のことかと存じますけれども、まちなかトイレの多拠点化を図るために、コンビニ3社とも連携をしているところでございますし、公園のトイレの整備につきましても同様でございますが、いろいろな企業な方々と連携いたしまして、そのアイデアもちょうだいしながら、多様な資源の導入を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

企業のCSVというふうに言っております、クリエイティング・シェアード・バリューと言うそうでございますけれども、そういう動きが今あちこちで起こっておりまして、社会のもっと活性化が図れるような公民連携のモデルというものについて、私ども、さらに進めてまいりたいということで御理解を賜りたいと思っております。

 

○高橋佳代子委員  あともう1つの視点でございますけれども、我が会派の木下広議員が先日の一般質問で取り上げましたけれども、ふるさと納税についてお伺いをしたいと思います。

最近、よく新聞紙上でふるさと納税の文字を見かけるようになりました。東京23区の税収の減収額は200億円を超えるというような記事も目にいたします。

そこで改めて確認のために、ふるさと納税の制度の概要についてお伺いをいたします。あわせて、豊島区のふるさと納税による特別区民税の控除額の推移についてもお聞かせを願いたいと思います。

 

○井上財政課長  まず、ふるさと納税制度の概要についての御質問でございます。都道府県市町村に対して、ふるさと納税といいますが、寄附をいたしますと、その寄附額のうち2,000円を超える部分については、一定の上限まで所得税、個人住民税から全額免除されるものでございます。

マイナンバーを活用した手続の簡素化ができるまでということですが、ワンストップ特例という制度が導入されてございまして、確定申告をしなくてもよくなってございます。そのワンストップ特例ですが、所得税の控除額相当分も含めまして住民税から控除されるという仕組みになってございます。

豊島区の影響でございます。大体平成26年度までは多い年でも数千万円程度でございましたが、平成27年度で大体6,000万円、今年度28年度で約4億円、来年度は約7億円ぐらいに上るのではないかと見込んでいるところでございます。

 

○高橋佳代子委員  来年度は7億円というような今御答弁がございました。到底容認できるような数字ではなくなってきていると。とても大きな影響額が予想されるということであります。このままでは区民サービスに充当している財源が減少して、本当に区民サービスの水準を保てるかどうかと、そういうようなことにも影響しかねないという心配をしております。

そこでお伺いをいたしますが、区としてこのまま黙認するわけにはいかないと思います。ふるさと納税の返礼品競争に参加するなど、今後の区の対応についてお聞かせをいただきたいと思います。

 

○井上財政課長  今後の区の対応でございます。まず、ふるさと納税自体ですが、この制度自体は、熊本市など被災地を支援したいなどの思いを簡易な形でできるということで、制度そのものについてはすぐれた一面があるものと考えてございます。

しかしながら、今現在では、多くの自治体で高額な返礼品を用意して、税源の奪い合いのような形の様相を呈してございます。これは、ふるさと納税の本来の趣旨から逸脱しているものと言わざるを得ないのかなと考えております。

そのような返礼品競争に対抗措置に出ないのかということでございますが、区では今ところ、返礼品競争などの対抗措置に出ることは考えてございません。ですが、南長崎マンガランド事業など、そういう地域の活性化、芸術文化の取り組みに、ふるさと納税制度、こちらを、趣旨を逸脱しない形で活用していくことは考えているところでございます。

 

○高橋佳代子委員  まとめますけれども、今後の財政運営を左右しかねない大きな課題についてお聞きをしてまいりました。最後の質問で、ふるさと納税に対応した財政運営の考え方についてはお答えをいただいたところでありますけども、不安材料が払拭されたわけではないというふうに思います。したがって、今、先ほど答弁でありましたように、さまざまな方策を講じていただいて、現在の財政状況を堅持し、引き続き安定的な財政運営となるよう強く要望いたしますが、最後に高野区長の御所見を伺いたいと思います。

 

○高野区長  特に今の御質問の中で、ふるさと納税に対して大変な危機感を持たれていると。私も同様でございまして、つい先日の木下委員長の一般質問でもお答えをいたしました。また今も財政課長からのお話のように、現段階では、区としては返礼品競争に参加する気は全くございませんし、対抗措置についても現在考えておりませんけど、ただ、今御質問のように、当初は、平成27年度には7,000万円ぐらいであったものが、それが28年4億円、さらには今回7億円を超えるというような大変大きな金額になってきているだけに、もちろん区長会でも、あるいは最近特にマスコミのほうからいろいろな報道をなされて、23区これでいいのかというような記事があるわけであります。

特に一昨日の読売では、今御質問のように、23区で何と208億円の減少というような大きなトピックスが出ておりまして、大変私たちもショックに感じているわけでありますが、今現在の特別区民税が順調に推移しておれば、区民サービスの低下には直結はしないと考えておりますけど、これらについては、いろいろやりくりをしながらやってまいりますけど、ただ、景気の後退、あるいは収入が減っていくというような状況になったら、東京都は交付団体ではございませんで、不交付団体であるがゆえに、補てんは非常に難しいというふうなことであります。

特に豊島区においては、約7億円以上がふるさと納税に持っていかれちゃうというような形の中で、7億円あればいろんなことができるわけであります。特に今問題となっている保育園に例えますと、園児500人分の運営費に相当するというようなこと、こういう形であるわけであります。特に区長会でも前回、あるいは前々回と、この問題については、かなりいろいろな各区の首長がこの問題について、議題には載っておりませんでしたけど、大変いろいろな御意見がたくさんありました。

特に世田谷は30億円を超える金額ということで、保坂区長さんは、これがあれば十分学校1校建てられるというような話の中で、黙ってこのまま見過ごしていいのかというような御発言もありました。

また、墨田区では、国際美術館の建設によって、ふるさと納税とは違うかもしれないけど、ああいうような形の中で5億円みんなの協力を得られたと。

また、お隣の新宿では、夏目漱石の記念館で、目標は2億円でありますけど、1億円集まったというような、そういうようなお話もございまして、またこれから、じゃ、どういう形でそれぞれ対抗するかというような、これは雑談でありますけど、いろいろやって、例えば墨田区ではさらにふるさと納税で大相撲の入場券というか、招待券というか、ああいうのを出したら集まるんじゃないかな。

また、宝塚のある千代田区では、そういった形で、それに対抗すれば、かなり注意を引くうちにまた興味を持たれて、これに対抗できるんじゃないかというような意見もありました。

また、中野区は、またいろいろな物産を正面から闘っていくというようなお話もあったわけでありますが、いろいろなそれぞれの区長さんの思惑というのはありますけど、当区におきましては、私は、るる、井上財政課長を初め、行政経営課長、いろいろありましたけど、市が一番の特色としているのは、今、トキワ荘の復元に向けてというような形で、本当に長年の悲願であったものを、これをぜひ区民の協力をいただきながら復元をしていきたいという、これこそ我々行政だけでこれをつくるんじゃなくて、みんなで盛り上げていく意味も含めて、トキワ荘の復元に向けての寄附の、ふるさと納税にはつながるかどうかわかりませんけど、そういうようなことを考えていかなければいけないんではないかな。

ただ、区長会でもいろんなお話がもう本当に白熱いたしまして、それぞれのお国自慢じゃないけど、うちはどうするかこうするかというような形がいろいろ意見を取り交わしたわけでありますけど、これはやはりこのふるさと納税の制度の趣旨をしっかりと受けとめた上で、そして、東京としては、23区としては国に対して主張すべきことは主張をしていかなきゃいけないのではないかな、制度の趣旨からしても大変おかしいのではないかなと、そんな思いで、つい先日も江戸川出身の大西英男議員が国会で高市総務大臣に対して、この問題について23区の立場等々を含めてかなり突っ込んだ議論もされたようでありまして、その速記といいますか、記録を私どもちょうだいして、るる読んでまいりましたけど、本当に真剣にやはり取り組んでいかなきゃならない大きな課題であるということでありますので、区長会では税財政部会で、これらについては検討していこうという形で決まりまして、税財政部会、今、私が副部長をやっておりますので、これらについては、豊島の現状を含めながら、23区でどうこれはやはり真剣に取り組んでいかなきゃならない、今るるおっしゃったように、大変ゆゆしき問題といいますか、看過できない問題であると今の御指摘を踏まえながら、これに対してはしっかりと対応できるように、努力をしてまいりたいと思います。

以上です。