令和元年決算委員会 総括質疑10月10日

魅力的な住民本位のまちづくりに向けた取組み

○高橋佳代子委員  公明党の高橋佳代子でございます。今回、決算特別委員は、公明党といたしましては、島村副議長、根岸委員長、さらにふま委員と私高橋、4名が臨ませていただきます。質疑につきましては、主にふま委員と私、女性議員でたっぷり行わせていただきますので、高野区長を初め理事者の皆様、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、公明党を代表いたしまして、総括質疑をさせていただきます。
さきに配付されました決算関係資料のうち、区政財政の推移と現状について、何点かお伺いをさせていただきます。
まず、3ページに記載されております特別区税でございますが、30年度は、前年度比で9億円の増となる331億円となり、過去最大の税収額を4年連続で更新しましたと記載をされております。また、特別区民税が課税人口の大幅な伸びや収納率の向上などにより、前年度比9億円の増となることが要因とあります。この数年間、特別区民税の推移と税収が伸びている主な理由、これにつきまして、具体的に御説明をお願いしたいと思います。
○三沢財政課長  まず、特別区民税収の推移について、改めて御説明申し上げます。
今御指摘いただきました区財政の推移と現状にも表等を駆使しながら御説明しているところですが、特別区税のうち区民税につきましては、平成23年度以降一貫して伸びている状況にございます。23年度には238.3億円だった区民税が、その後、年によって、若干差異はございますが、毎年6億から10億近く伸びるような状況がこの間続いております。その結果、30年度決算では、前年度比で9.1億円の増となる293.6億円と、300億円の大台まであと一歩というところまで伸び、過去最大を記録しているような状況にございます。
ただ一方、決算の特徴でも申し上げましたとおり、いわゆる不合理な税制改正等の影響によりまして、30年度決算では9億円もの住民税がふるさと納税となって失われている状況もございますので、手放しで喜べるばかりではないものと考えているところでございます。
次に、特別区民税が堅調に推移している理由についての御質問でございます。平成23年度以降、税収が堅調に伸びていると申し上げましたが、その要因のまず一つには、収納率の向上が上げられるだろうと考えております。随分前の話になりますが、過去には収納率、非常に恥ずかしながら80%台というような低い数字で推移していたような時代もございましたが、23年度は90.59%と90%に乗せまして、その後も一貫して向上しておりまして、30年度決算では96.44%の収納率、これも収納率としては、過去最高を記録してございます。
次の要因といたしましては、納税義務者数がふえた点でございます。同じく23年度と比べますと、23年度は14万2,000人の納税義務者がいらっしゃいましたが、30年度決算見込みでは16万7,000人と、これも毎年伸びるような状況にございます。この動きをもう少しわかりやすく直近の他区との比較をするため、26年度の納税義務者数を100とした指数で見ますと、収納額の決算では、30年度は112.14となりまして、本区は23区で12番目の増加率、ほぼ真ん中あたりとなってございます。ただ、納税義務者数で見ますと、30年度決算は111.58と上から6番目、トップが中央区、台東区、千代田区、墨田区、新宿区と来ておりますが、その次に次ぐ6番目の増加率となっているような状況にございます。

○高橋佳代子委員  今御答弁の中に、不合理な税制改正の影響についても御説明がございました。これは区財政の推移と現状のこれからの財政運営というところにも記載をされている内容ですけども、改めて、この不合理な税制改正等による本区に与える影響額について、御説明をお願いいたします。また、これに対する現在の対応状況についてもお聞かせください。
○三沢財政課長  不合理な税制改正等が本区に与える影響額でございますが、さまざまなところで資料をつくって、ホームページにも掲載し、区民の皆様方にもごらんいただいているところでありますが、改めて申し上げます。30年度におけます不合理な税制改正等におけます影響額は、ふるさと納税だけで9億円ほど、法人住民税の一部国税化で22億円、地方消費税の清算基準の見直しで15億円と、この3つを合わせますと46億円もの減収影響があったものと計算しているところでございます。
ただ、46億といいましても、具体的な規模がわかりにくいかと思いますので、ホームページに記載しております資料でも身近な区民サービスに例えてお示ししておりますが、認可保育所を仮に整備、運営するためだとするならば、57所分に匹敵いたします。小学校の改築、直近の小学校の改築ですが、これも1校分に改築する、それぐらいの規模となってございます。
続いて、現在の不合理な税制改正に対する対応状況についての御質問でございます。不合理な税制改正等についての影響は、本区だけではなくて、当然23区共通の懸案課題となっていることから、特別区長会として取り組んでいるところでございます。特別区長会では、これまで国や全国市長会、全国町村会に対して要請活動をずっと実施してきております。また、総務大臣や関係省庁に対して、東京都や東京都市長会、東京都町村会と共同要請などを行っております。そのほかにも、区長会事務局では、毎年、不合理な税制改正等に対する特別区の主張といったものを手をかえ品をかえ、いろんな角度から分析した資料を作成しておりまして、これもホームページ等を通じまして、区民、都民に対して公表しているところでございます。
なかなか継続的な活動をしていて、具体的な成果が引き出せない状況に、今苦しんでいるところでございますが、引き続き本区といたしましても、東京都特別区長会事務局と連携を図りながら、あらゆる機会を通じて、不合理な税制改正等を是正するよう、国に対して強く求めていきたいと考えているところでございます。

○高橋佳代子委員
  特別区民税を初めとする一般財源、収入は堅調に推移をしているという先ほどの御説明がありましたけれども、今不合理な税制改正等によって、この先、予断を許さないような状況にあることは理解できました。特に46億円の影響というのは、決して小さくはない。ましてや、年々これがマイナスになっていくというようなことを考えますと、やはり今の活動を引き続き行っていただきたいと、また、私どもも国に働きかけをしていきたいというふうに思っているところでございます。
こうした状況の中で、区は増加し続ける社会保障関連経費を引き続き課題の一つに上げられております。深刻化する高齢社会への対応や子育て支援のさらなる充実など、区民生活の根幹を支える重要なサービスでございますけれども、その中でも顕著に伸びているものについて、その推移をお伺いさせていただきます。また、どのような成果を達成しているかについても、改めてお聞かせを願います。
○三沢財政課長  社会保障関連経費が非常に高い水準で今後も推移していくだろうと見込んでいるというふうに申し上げたところですが、このうち最も顕著に伸びている内容でございます。そもそも、社会保障関連経費といいますと、いわゆる扶助費のほか、国保、後期会計、介護会計といった特別会計への繰出金などで構成されているものでございます。この社会保障関連経費のうち扶助費につきましては、平成15年度以降、一貫して増加する傾向にございます。その中でも、近年は子ども関係経費に係る扶助費がとりわけ大きく伸びております。30年度決算では、前年度の決算と比べまして、私立保育所に対する保育委託及び助成経費などで14億円の増となっているところでございます。ただ、減っている扶助費もございまして、昨今の雇用環境の改善等によりまして、生活保護費につきましては、微減の傾向というふうになってございますが、少子高齢社会の急速な進展に伴いまして、子ども関係経費と高齢者の医療費の増傾向といったものは、恐らく、この先も続くものと見込んでおりまして、今後も扶助費は高い水準で、なお推移するものだろうと考えているところでございます。
ただ、必要な費用であるというふうに考えております。かつ、これらの行政資源を投下したことによりまして、目覚ましい成果も出しているのが事実でございます。改めて、その成果について御説明申し上げますと、平成27年度には本区3桁、具体的には209名の待機児童数がございましたが、非常に大がかりな財源投下及び集中的な政策を行ったことに伴いまして、30年度にはゼロとなっておりますが、これは、23区の中では本区のみでございます。また、この4月におけます保育サービスの整備率では、本区は、新宿区と並んで1位、かつ整備をした保育サービスの利用率、これは実態になると思いますが、利用率でも荒川区に次いで2位という非常に目覚ましい成果を出していることから、決して人にかけている投資が成果としてあらわれていないものではなくて、しっかりとした成果を出しているというふうに自負をしているところでございます。

○高橋佳代子委員
  話は変わるんですけれども、本区では、平成13年度から行政評価、これに取り組まれております。私もこの件は何度か取り上げさせていただいていまして、過去には事業評価のような区民が傍聴されてやったりもしたこともございますけれども、区が実施する施策や事業について、現状を認識して、行政課題を発見するための手法でございまして、次年度の事業や予算を検討する上で大変重要になってくるものでございます。
しかしながら、定期(部局・施設)監査結果報告書、これを拝見いたしましたけれども、本区においては、必ずしも評価が事業見直し等に適正に反映された状態とは言えず、行政評価が生かし切れていないと、厳しい御意見が記載をされておりました。でも、非常にこれは難しくて、行政評価のまま行うと、たとえ利用率が低かったり、いろいろする場合でも、一部の区民にとっては、大変なくてはならないサービスも中にはある。しかしながら、せっかくやる行政評価の見直しとか、さまざま出る評価をどのように施策や事業に生かして、今後、いろいろとスクラップ・アンド・ビルド、いろいろありますけれども、そういうような事業展開に生かしていくのかということが、非常に難しい判断ではあることは、大変、私も承知をしておりますけれども、今後の財政運営は決して楽観視できるものではないというふうに思ってございます。その中で、最少の経費で最大の効果を得られる、これは行政の使命だと先ほどもお話ございましたが、今後の行政評価の有効活用についてのお考えをお聞かせ願います。
○渡邉行政経営課長  委員からのお話のとおり、行政評価を全面的に活用した予算編成というのは、非常に難しいというところは認識しております。ただ、事業の取捨選択をする客観的な資料としての行政評価というのは、非常に有効なツールというふうにも考えております。そのことから、評価を通じて事業を改善していくというのもありますし、また、今回、後期基本計画の改定もありますので、他自治体の動向等も改めて調査を行いながら、評価の結果の有効的な活用方法というのも改めてまた引き続き検討して、活用のほうについても検討していきたいというふうに考えております。

○高橋佳代子委員  私もこの一覧、こんな分厚いのをいただきましたが、一応、全部目を通しました。附箋を全部張りまして、それは細かくはまた款別の審査のほうでやらせていただきたいというふうに思います。
これまでの質疑で、本区の区民ニーズを的確に捉え、その成果をしっかりと出していくということで、不合理な税制改正等が続く中であっても、転入人口、さらには、住民税収の増というような輝かしい実績を出されているということは、よく理解をできました。
しかしながら、今後は都市間競争が激化すると想定される中で、この先も、引き続き快適で魅力的な住民本位のまちづくりに向けた取組みが必要であると考えます。まちの価値を高める取組み、これも大切であるというふうに思いますが、私どもとしては、やはり区民生活を守る、ここに力を入れていただきたいと、このように思うわけでございます。今後の区民生活に根差した区政運営について、高野区長の御所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○高野区長  思い起こせば、ちょうど5年前でありますけど、この豊島区が消滅可能性都市、30年後に自治体の半分がなくなってしまうという形の中で、豊島区が23区唯一指摘をされた、あのショックはいまだに忘れられないし、また、あのピンチをチャンスに変えていく、そういう何か大きな転換をしなくてはならない、まさに状況だったことで、実は、きょうも朝からフォーリン・プレスセンターといって、外国人記者の海外メディアが情報発信するという形の中で、きょうは8時半からこちらのほうに参りまして、きょう一日、何かずっと10数名の記者の方、もちろん中国、韓国、ドイツ等々も含めた記者でありますけど、それは、やはり豊島区が消滅可能性都市というような指摘を受けて、どういった形で大転換をして、持続発展都市へ向けて、こういう転換ができたか、これは非常に興味を持たれて、取材をということでありまして、きょうの取材も増加する待機児童に対して、どういう対応をしたか、あるいは公園の活用、これらについても、どう活用しているのか、さらにはウイロードも非常に興味を持たれているということ、あるいはさまざまな公園の中のアートトイレ、それから椎名町でシーナと一平、これが今までにないような取組みをしているということで。最後は子ども食堂、ここを視察したいということでありまして、このように消滅可能性都市からさまざまな政策転換によって、大きくまちが変わっていくということ、国内外にこのような形で注目をされている。それだけに、そういう意味も含めて、かなり厳しい視察をして、また、それがどういうふうに転換したというようなことが、恐らく外国へでも発信できるのかなと。
そういう中で、消滅可能性都市の中で、一番はやはり子どもと女性に優しいまちづくりということでありまして、また、それも先ほど来お話しのように、待機児童ゼロとか、あるいは一番、子どもスキップ、放課後対策、これも大変さまざまな御意見もいただいておりますけど、これらの取組みは非常に共稼ぎ、子育てしやすいまち、思い起こせば2年前に全国ナンバーワンになったわけでありますけど、こういう取組みが先ほどお話ししたように納税義務者もふえ、あるいは人口もふえ、そして、さらに私は子育て世代だけではなくて、さまざまな面で安心して生活ができる環境等を整備している、このことではないかと思っておりまして、これからも、注目されております、これにしっかり応えていくような、そういう意味での政策を進めてまいりたい。
特に子どもスキップ、これは13年前に取り組んでから、教育委員会に移行して2年になりますけど、放課後対策、7時までお預かりするというようなことも22小学校区全校ということも、非常に高い評価をいただいているわけでございます。これらをまさに持続発展都市へ大きく前進をさせ、まさに、これは全庁一丸となって取り組んでいるわけでございまして、これからも児童相談所など、さまざまな環境が変化する中でも、常に安心して生活ができる環境、これが全ての基本ではないかと思っております。
これからも転入人口がふえたり、あるいはさまざまな面で環境も変わってくる。それらについて、しっかりと住民の声を聞きながら、そして、何よりもまちが活気あふれるよう、既に私は活気のあふれるまちが、非常に豊島区内ではさまざまなところで、このような形になりつつあるのではないかと思っておりますので、これからも今まで以上に快適で魅力あるまち、そして住民の声を十分に聞きながら、区民生活に根差した区政運営をしっかり進めてまいりたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。