【京都市立洛友中学校を視察】
本日から視察のため、京都へ。
洛友中学では、間野郁夫校長、生徒指導課の筏雅之課長にご説明頂きました。
洛友中学校の前身である郁文中学校は、地元の方々の寄付によって昭和22年に開校されました。昭和25年に二部学級(夜間中学)が開設され、昭和28年には在籍生徒が600人ほどになりピークに。しかし、昭和45年に市内に12中学あった二部学級は、郁文中学以外は閉校され、平成19年には郁文中学も下京中学に統合されました。そこで、郁文中学跡地に、二部学級(夜間中学)と不登校特例校(昼間部)を併設する洛友中学校が開校されました。
洛友中学の特徴は、昼間部の5・6時間目にあたる授業を夜間中学の生徒も共に、交流学習をしている事です。不登校特例校の生徒が、年齢も国籍も多様な夜間中学の生徒と共に学ぶ事によって、相乗効果を生み出しています。
中学校の授業時間は年間1015時間ですが、不登校特例校は770時間。余裕をもったカリキュラムで、校外学習に力を入れられており、勉強だけではなく様々な体験ができるよう工夫されていました。
京都市は特に、不登校の児童生徒の居場所づくりに力を入れて取り組んでこられています。また、チーム学校と専門職の連携で、背景を見立てた上での効果的な支援計画をたて、一人一人の子どもを徹底的に大切にされてこられました。
また、京都市は多様な学びの場が設置されております。不登校相談支援センターでは面接相談が行われており、適応指導教室である「ふれあいの杜」、不登校特例校である洛友中学、洛風中学。フリースクール等民間団体との連携、市内外14大学の学生ボランティアとの連携も行われており、不登校の児童生徒に重層的な支援体制がつくられております。
「不登校の問題は、昔のように原因が明確でない事の方が多くなっている」と、間野校長先生が仰っていた事が心に残りました。児童生徒がおかれている環境が、複雑化している事もあるかと思います。しかし、義務教育をどのような形で保証していくかは、自治体の仕事です。豊島区でも、多様な学びの場が保証できるよう全力で取り組みます。